シカゴGSB MBA J-Book

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学習環境


Statistics

シカゴの統計学部は全米でトップクラスにランクされており(Bayesian Statisticsの総本山ともいわれている)、必然的にGSBの統計科目も非常に質の高いものとなっています。
コンピュータの性能向上から、今まで利用が限られていた高度な統計分析の手法がさまざまな分野で日常的に使われるようになってきています。実際、統計科目をもっと早めに取っていたらもっと理解が深まっただろうという声をよく耳にします。MBAとして統計を専門にやるというのは時間的に無理があるかもしれませんが、是非積極的に上位科目にチャレンジしていってください。
また統計関連の上位科目は年に1回しか開催されないことが多いので、1年のうちから計画的に予定を立てるのがよいと思います。
文系出身で、あまり数学に強くないという方。心配しないでください。41000台の科目は初めての方でも十分ついていけるように非常にうまく組み立てられています。また一般的に言って、41000台と41900台の違いはツールの背景を説明しないか、するかといったところにあります。したがって41000台のみの受講でも十分最近のトピックスのエッセンスは得られます。

専攻別の参考

Marketing
近年脚光を浴びているData Drivenな分野を攻めたい方。Regression Analysis、41202のTime Seriesは必須のツールです。もう少し突っ込んで、という向きには41903のAsymptotic Theory、Estimation Methodおよび41910のAdvanced Time Series Analysisなどをどうぞ。

Finance
とくに35100、35132を受講される予定で統計については専門外という方は、まず41901、41902で最近の数理統計のトピックスを一通りおさらいされるとよいと思います。41901、41902は基本的にUnivariateですが41912でMultivariateに拡張されます。各論として41903がオファーされています。また41910のTime Seriesも必須と言って良いでしょう。もはや実務界においてもGARCH等のモデルは必須のツールです。


41000 Business Statistics

センター試験レベルの順列、組み合わせ、確率と基本的な確率分布の話が中心。統計をはじめて勉強する人を対象とするため丁寧です。過去に統計やEconometricsを勉強された方なら41100からでもOKだと思います。実際に授業にでて決めるとよいでしょう。

  • ベーシックコースでありながら、後半は回帰分析をしっかりと学べるので、この分野に馴染みの無かった私にとっては学ぶ点が多かった。得にfinal projectでは、それまでに習得したスキルを活用し、現実社会の問題を分析するので、非常に興味深かった。(Polson, 2004 Fall)

41100 Applied Regression Analysis

回帰分析モデルの推定方法とその検定を勉強します。クロスセクションの単回帰から重回帰、基本的な検定、変数変換、時系列分析の基礎まで扱います。授業の進め方は、基本的な数学を使っての理論の説明と実際のデータを使った応用の交互です。回帰分析はFinance、Marketing 等々応用範囲が幅広く、またこの知識を前提とする科目が多いため、早目に履修するのがよいでしょう。必修である41000の上級の代用として、かなりの数の学生が最初の学期に履修します。

  • 2004年にMITでPhDを取ったばかりの Hansenの科目を受講。コースパケットは包括的かつ簡潔、新人とは思えないくらい教え方も明解。自分は前職で毎日のように統計ソフトを使って回帰分析をしたりしていたものの、統計学自体は全くの独学だったため、ソフト任せゆえに忘れがちな理論的な背景を学んで「なるほど」と思うことが多かった。(Hansen, 2004 Fall)

41201 Information Management and Data Mining for Business

Regression, tree, neural network といったモデルを駆使して、顧客属性を分析していきます。統計理論よりもむしろ算出される結果の解釈や、結果の表現方法に重点が置かれています。授業ではRというS-plus のfreeware バージョンを統計ソフトとして使用し、若干のプログラミング作業が必要。将来実際に統計ソフトを使用した分析を行う人向けです。

41202 Analysis of Financial Time Series

Tsay自身の著書「Analysis of Financial Time series」を中心に授業が進められます。ARMAモデル、様々なARCHモデル、High frequency data analysis、極値理論など、Multivariate time series を除いた、Time series analysis のトピックスをほぼカバー。ファイナルプロジェクトでは、自由にデータを選択し、時系列分析を応用する機会が与えられます。最低統計学(41100)程度の知識は授業を理解する上で必要。使用する統計ソフトは、SCAとRATSで、時系列分析に特化したソフトです。

  • 各種時系列モデル(その名の通り)を一通りやった後、Neural NetやHigh Frequency Dataなどをやるので面白い。Garcjhのモデリングなどはかなり実践的で、オプショントレーディング用のツールとして100%応用可能な点は相当魅力的。興味ない人には殆ど無意味でしょうが。S-Plusの勉強にもなるので、トレーディング系キャリアを考える人には大いにお勧め。(Tsay, 2003 Spring)

41301 Statistical Insight into Marketing Consulting and Entrepreneurship

消費者マーケティングへの応用を意識しており、基礎統計科目の中では比較的実践に近い構成になっています。カイ2乗分析やANOAS、アンケート結果の統計的分析などを勉強しますので、マーケティング以外でもかなり応用の幅が広いです。 Gilulaは彼自身が作成した統計ソフト(Insightという名称)を無料配布してくれます。データは手入力が必要ですが無料ソフトの割にはパワフルです。ワークロードはかなり軽め。年一回、夏学期に開講されることが多い様子です。

41901 Probability and Statistics

GSBのPhD学生を対象とした一連の統計科目の第一弾。推定には入らず、専ら確率の計算、Transformation、様々な分布のMGF・Momentsの算出、相互の関係、Convergence、Brownian Motion等の確率過程を扱う。グレードはファイナル9割以上。

  • 上級のファイナンス科目を取る前に、この内容は一通り押さえたかったため受講。授業には、日本の大学受験レベルの確率論・微積分の知識は最低限必要。宿題は難しく、Readingの量も多く、負担は結構重い。(Polson, 2004 Fall)

41902 Statistical Inference

41901に続くPhD統計科目の第2弾。確率変数の推定を扱う。最尤法、ClassicalとBayesianの推定手法の基礎をそれぞれ学んだ後、回帰分析(ノンパラメトリックも)、ボラタリティモデリングまで扱います。

41903 Applied Econometrics

前半3週間はクラシック。Asymptoticの基本から初めて駆け足でGMMまで。後半はBayesianで、各種モデル(時系列からパネル)のパラメーター推定をひたすらMCMCで行います。宿題は非常に難しいです。

41914 Multivariate Time Series Analysis

41901、41902のMultivariate拡張版です。テーマとしては41901、41902でカバーされたもののほか、Dimension Reduction、Factor Analysis、Discrimination & Classification、Multiple Time Series等です。 TsayはTime Seriesの分野ではTiaoと並ぶ大御所です。


その他

Statsを極めたい場合、統計学部の講義をとるという手もあります。また最近の統計学ではデータ操作が必須ですのでS、Matlab等のパッケージ、あるいはCなどに習熟されておかれるとよいでしょう。(S-Plus、Visual Basic + ExcelおよびSCAでだいたいこなせます。)


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